新・三バカ大将 ザ・ムービー

ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー、2012。おなじみ『三ばか大将』の映画化。ファレリー兄弟はリスペクトを込めてこのドタバタ喜劇を作っている感じで、ファレリー兄弟の映画というよりは三ばか大将の映画という印象が強い。三ばか大将を当たり前に知っているアメリカと、当たり前に知らない日本とでは印象が違うのだろうけど、日米問わず子供にバカ受けなのは間違いない。では大人になってしまった僕は楽しめなかったのかというとそうでもなかった。三ばか大将が文字通りヴォードヴィルショーを演じるシーンは面白かった。ただファレリー兄弟の映画を期待して見るとガッカリする部分はある。まずそのノスタルジックな佇まいに違和感がある。そしてファレリー節と三ばか大将節のバカの化学反応は生まれていない。仲良く握手をしている感じで残念だった。役者も三ばか大将には荷が重い印象だった。あとは脚本、特にメインとなる金策の顛末とかちょっとテキトーすぎる気がした。この映画はファレリー兄弟の代表作でもないし、三ばか大将の復活でもないという中途半端なところにある。まあ飽きることもなく時には笑いながら見られたから良しとする。90点。