i -新聞記者ドキュメント-

森達也、2019。東京新聞の社会部記者、望月衣塑子を追ったドキュメンタリー。望月のエネルギーには恐れ入るのだが、ちょっと追っかけドキュメンタリーに傾倒してしまっていて、本来あってほしいと願っていた森達也独特の視点というのはあまり感じられなかった。森が官邸に入れないという一連のくだりは面白味に欠けた。ファンタジー好きなのは相変わらずでアニメまで登場する。そしてアニメのような現実世界が描き出される。望月と菅とのバトルなんかは見どころのひとつなのだがは既視感があった。この国にほとんど絶望している人間としては、森にしても望月にしてもこういう人がいてくれないと困ってしまうなあと思った。90点。